校長室から

ご挨拶
 

  ようこそ、帯広養護学校のホームページへお越しくださいました。

 本校は、昭和53年に開校した知的障がいの特別支援学校です。開校当初は、小学部と中学部のみでしたが、平成10年に高等部が開設され、小学部1年生から高等部3年生までの幅広い年齢の児童生徒が学ぶ現在の形になりました。

 学校のある帯広市は、日高山脈を望み、広大な土地に恵まれた十勝平野に位置し、畑作や酪農が盛んな地域の中核都市です。豊かな自然がある一方で、商業施設や公共施設も充実しており、本校の児童生徒は、この教育資源の豊富な環境の下で、経験や体験を重視した様々な学習活動に取り組んでいます。

 また、十勝管内特別支援教育ネットワーク協議会「とかねっと」やパートナー・ティーチャー派遣事業をとおして、認定こども園や小・中学校、高等学校、特別支援学校及び関係機関と連携し、地域の障がいのある児童生徒を支える取組も行っています。

 令和7年度は、小学部88名、中学部57名、高等部81名、合計226名の児童生徒が在籍しており、多くはスクールバスや保護者送迎などで通学し、遠隔地に居住する14名は寄宿舎から通学しています。

 主に知的障がいのある児童生徒が在籍する学校ですが、身体障がい、病虚弱、視覚障害、聴覚障害などを併せ有する重複障がいのある児童生徒が56名在籍しています。

 また、5名が訪問教育学級に在籍して自宅や病院で学習しており、在校でも医療的ケアを必要とする児童生徒が12名在籍し、たんの吸引や経管栄養などのケアを看護師から受けながら学習しています。

 本校は、学校教育目標を「明るく、豊かに、たくましく、自分で考え、社会に生きる人を育てる」としており、その実現のため、今年度の重点教育目標を「学習規律を大切にし、将来の自立や社会参加に向け、児童生徒一人一人が『できる、分かる』教育活動を推進する」としました。学校として、学習姿勢の育成と定着、卒後の自己実現に向けた進路指導の充実、個々の実態に即した分かりやすい授業づくりに取り組み、児童生徒のウェルビーイングの向上を目指します。さらに、児童生徒の立場で、学校教育目標を「明るく、豊かに、たくましく、自分で考え、学んだことを社会生活に活かす」に、重点教育目標を「①決まりや約束を守る、②学んだことを実生活に活かす、③自分の目標を理解して学習に取り組む」に捉え直し、児童生徒を主語にした児童生徒が主役の学校づくりを進めてまいります。

 今年度は、これらの学校教育目標や重点教育目標を基盤に、4つの重点実践事項「①安全・安心な学校、②教育課程の編成・実施、③地域との連携、④働き方改革」を設定し、児童生徒の人権や個性の尊重、発達段階に応じた指導と評価、地域貢献活動の実施、職員の業務効率化による質の高い教育の実現に努めます。そして、重点実践事項への取組をとおして、児童生徒はもとより、教職員や地域のウェルビーイングの向上にもつなげていきたいと考えております。

 今年度も、児童生徒を真ん中に、教職員、保護者、地域が連携した温かい学校づくりを推進してまいりますので、引き続き本校の教育に御理解と御協力をお願いいたします。

 なお、ホームページでは、教育内容や教育活動などの情報を随時、発信いたしますので、御意見や御感想等をお寄せいただきますと幸いです。

 令和7年(2025年)4月 

 北海道帯広養護学校長 鈴 木 隆 宏